上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top ▲
空の境界

劇場版「空の境界・第一章 俯瞰風景」を見た。
なるべく先入観を持たないニュートラルな状態で見ようと努めたが、
「ああ、やっぱりこうなるか」という残念な気持ちは拭い去ることができなかった。

同人時代に「月姫」を放って一躍同人界のスターとなり、商業化を成功させ、
その後も「Fate」の大ヒットで巨大な関連商品市場のライセンサーとなった
タイプムーンはアキバ系オタク業界では神のごとき不可侵な存在だ。

シナリオを担当する奈須きのこは同人時代の作品「空の境界」を皮切りに
講談社からメジャー作家デビューも果たし、その「空の境界」は映画化されるに至った。
だがその映像作品はタイプムーンのゲームのようには楽しめないのである。
断っておくが私は「月姫」の半月版をコミケで買って以来のタイプムーンユーザーであり、
「空の境界」も講談社から出る前のCDテキスト版で読んでいる。
そういう意味ではかなりの奈須フリークで決してアンチではないつもりだ。
だが「劇場版・空の境界」は面白くない。

作画はいい。映像はきれいだし、音楽や演出はかなりのレベルだ。
シナリオアレンジもあの小説をよく噛み砕いていて、斬新だ。
しかしつまらない。タイプムーンのゲームをプレイするときに胸をわくわくさせる
奈須きのこのケレン味あふれるテキストがないだけでこんなに味気ないものになるとは。

思うにあのノベルゲームの文字演出がすばらしさが奈須きのこの最大の持ち味であり、
その文字に頼らないアニメ映像作品という表現手段そのものが
決定的に奈須きのこの作品と相性が悪いのではないか。

アニメ化された「真月譚・月姫」然り、「Fate/stay night」然り。
これらのアニメはアニメとして決して成功したとは言えない。

「劇場版・空の境界」を見に来ている観客は、ほとんどが原作を読んできている。
彼らは映像を見ながら物足りない部分を脳内で必死に補完し、「面白かった」と言う。
それはそれでいい。
でもそのことは取りも直さずこの映像作品の失敗を物語っている。

「奈須きのこの作ったものなら面白くないわけがない」
そう思い込んでいる信者に対して敢えて言う。王様は裸だ、と。
そしてもう一言、個人ブログでまで提灯持ちをするのはいい加減やめにしませんか?

空の境界2

【関連】
劇場版「空の境界」は講談社太田編集長の先走りか?
初めて読む「空の境界」
2007.12.29 Sat l アニメ l COM(2) TB(0) l top ▲

コメント

No title
奈須氏がおっしゃっている通りに、小説『空の境界』は文章でしか出来ないことを演出していることには同意します。また、私も月姫等の映像化も個人的には製作者サイドの作品の解釈が雑だったと思います。ビジネスとしてはそれで成立するのかもしれませんが……。
不躾な物言いをさせてもらえば、あなたは劇場版をあくまで小説の延長として、奈須氏特有のモノとして見ているのみであり、ある意味では熱狂的な奈須信者として奈須以外を価値認識から除外しているように見受けられます。私は小説とは切り離した状態で、映像作品として面白いと思いました。もちろん原作に準拠して時系列がバラバラであるために既読者でない方たちにはヤサシクない構成だから新規ファンを増やす事はできない作品でしょうし、編集長の熱意で推し進められた、かなり偏った計画であるとも思います。商業的には失敗作だと私も思います。
監督はじめ映像化に携わったクリエイターたちが彼らなりの解釈を加えて製作したことに焦点を当てれば、彼らの解釈はなかなか面白いものではありませんか?原作準拠で映像化したことで文章表現上は可能だったものが風化したと見ることももちろんできますが、新たな解釈が加わり深みを増した、と見ることもできると思います。私は原作をデータベースとして映像作品を補完する見方はしませんでしたが、構成はすばらしかったです。
もし映像作品に魅力を感じないのであれば、最初のほうで書いたことを繰り返すようですが、それは奈須に目が行きすぎて他の物が魅力的に見えなくなっているからだと思いました。
長々とすみません。
2008.01.14 Mon l 阿摩羅. URL l 編集
No title
阿摩羅さん、長文のコメントありがとうございます。

映像作品としての完成度は素晴らしいものであると思いました。
いっそのこと原作レイプをしてぜんぜん違うものにしてくれた方がすっきりすると思ったぐらいです。

それでも「共通言語」に頼ったシナリオはやっぱりつらいな、と思いました。
観客のほとんどが「反転衝動」とか「直死の魔眼」というテクニカルタームを理解していて、説明不明な状況で、そのフィールドの中で評価がなされていることが、やっぱり気持ち悪いのです。

確かに観ているときには常に「奈須」をいしきしていました。第二部を観るときはもう少し頭を「空」にして観に行こうと思います。
2008.01.15 Tue l あきばっくす. URL l 編集

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://akibabunka.blog65.fc2.com/tb.php/53-d50b8c25
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。