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越谷雪子01

やっぱり田舎はいいよね、というのは田舎に住んだことのない都会の人の発言だ。
田舎出身の都会人は両者を比べて、田舎に一定の郷愁を示すものの、手放しでは礼賛しない。
「人間関係が面倒くさい」「世間が狭い」
そんな片言に秘められた田舎の闇は手塚治虫の「奇子」を読むとなんとなくその閉塞感がうかがえる。

田舎の基本は田畑(でんぱた)だ。
田畑は「家」に付属し、長子だけがそれを受け継げる。
現代の法律に合わせて分割相続すると、田畑は際限なく分割され、生産手段としての体をなさなくなる。
長子以外の子供は冷や飯食らいであり、男なら養子に行くか女だったら嫁に行くかしないと一生を「部屋住み」として過ごさなければならなくなる。

農地所有者としての武士の「家」も基本的には同じ構造であり、家の繁栄は次男三男の犠牲の上に成り立っていた。
そういうダークサイドを身をもって知っている人は手放しで田舎を礼賛しない。
しかし時は移り、田畑相続を中心とした家長制は滅び、本当の意味での田舎は大幅に減った。

そんな平成時代に「のんのんびより」はヒットした。
緑あふれる豊かな風景を舞台に繰り広げられる少女たちの世界は、言葉の壁を越えて世界的な普遍性を獲得し、日本のアニメフォーマットに馴化した海外のファンからの賛辞も多い。

この物語には存在しているはずの田畑や山林を所有する老人たちはほとんど登場しない。
かつて農村における共同体の強制労働だった「道普請」は単なる清掃に変わり、画面に現れるのは一見古くからの因習に縛られない自由な人々ばかり。

本当の田舎の不自由さを知る人々が多かった時代には、この物語は受け入れられなかったと思う。
彼女たちの通う旭丘分校は100年以上の伝統を持つが、小中学校を統合しても全校生徒は5人しかいない。
そういう斜陽の時の中で、物語はひたすら彼女たちの屈託のなさを描き続ける。

・・・能書きはここまでだ。
越谷家の相続人たる越谷雪子(38)はこの村で育ち、婿をもらって跡取りとなり、3人の子供の母親になった。
彼女は自分によく似た末っ子の夏美を愛し、138cmと14歳にしては小さい長女の小毬をひたすらかわいがり、物語の中では一度も言葉を発しない長男の卓をおそらく溺愛している。

年中子供たちを怒っている雪子は、日帰り家出から帰ってきた小鞠と夏見を捕まえて耳を赤くしながら頭をゴシゴシなでるというちょうツンデレであり、この長文で私が言いたかったのは越谷雪子(かあさん)はかわいいということである。

越谷雪子02


2016.01.15 Fri l アニメ l COM(0) TB(0) l top ▲

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